半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
アサギが、それを見て思いっきり片方の眉を上げた。視線で回答を迫られたツヴァイツァーが、ようやくリリアへ切り出す。
「可愛いリリア。えぇと、とても言い辛いんだけど、この国の第二王子殿下は、君と同じ年齢でね」
「ふうん? それで?」
話を促すリリアは、腕を抱えて冷ややかな目だ。
「えっと……王族は、子供時代に、年齢の近い子供達と顔を会わせる機会を設けていて。ああ、でも希望制だし、しない子もいるよ」
疑い深く睨み上げられ、ツヴァイツァーが冷や汗を浮かべた。リリアはまだ十歳だが、教育はしっかり受けていたので嫌な予感を覚えていた。
「可愛いリリアを王都に連れていくのはまだ早いと思うし、俺も招待は断っていたんだよ、うん。でも、そろそろ王子の婚約者を決めなくちゃいけないみたいで、その、家柄のある令嬢との引き合わせが始まっていて」
「なるほど。でもウチは関係ないわよね?」
レイド伯爵家は、引きこもりの田舎貴族ともいわれるくらいに弱小だ。社交も大きく免除されていて、他の名家に比べると財力にも劣る。
「可愛いリリア。えぇと、とても言い辛いんだけど、この国の第二王子殿下は、君と同じ年齢でね」
「ふうん? それで?」
話を促すリリアは、腕を抱えて冷ややかな目だ。
「えっと……王族は、子供時代に、年齢の近い子供達と顔を会わせる機会を設けていて。ああ、でも希望制だし、しない子もいるよ」
疑い深く睨み上げられ、ツヴァイツァーが冷や汗を浮かべた。リリアはまだ十歳だが、教育はしっかり受けていたので嫌な予感を覚えていた。
「可愛いリリアを王都に連れていくのはまだ早いと思うし、俺も招待は断っていたんだよ、うん。でも、そろそろ王子の婚約者を決めなくちゃいけないみたいで、その、家柄のある令嬢との引き合わせが始まっていて」
「なるほど。でもウチは関係ないわよね?」
レイド伯爵家は、引きこもりの田舎貴族ともいわれるくらいに弱小だ。社交も大きく免除されていて、他の名家に比べると財力にも劣る。