半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
「うん。王宮でがんがんやっていけそうな、腹黒さを感じたわ」
リリアは、そこで納得した。フィンが「確かに―」と、呑気な相槌を打った。
そこで納得されてしまうと複雑だ。しばし黙り込んだコンラッドが、控えめながら咳払いをして述べる。
「お嬢様もご存知かと思いますが、殿下は生まれながら強い魔力を持っておられました。そのため、近付ける者もほとんどいませんでした」
「魔力にあてられて、耐性がない人間だと失神してしまうんでしょう?」
「そうです。しかしここ最近は、ある程度は抑えられるまでになっています」
「えっ、そうなの?」
「はい。滅多に失神級の魔力酔いは起こしません。そのことも要因していますが、アグスティーナ嬢は魔法使いも輩出している家系の娘で、どの令嬢よりも耐性があるのです」
家柄もよく、教養もある。
そう続く説明を聞きながら、リリアはふと気付く。
「ああ。それで『彼女こそ相応しい人』とでも言われているわけね」
リリアは、そこで納得した。フィンが「確かに―」と、呑気な相槌を打った。
そこで納得されてしまうと複雑だ。しばし黙り込んだコンラッドが、控えめながら咳払いをして述べる。
「お嬢様もご存知かと思いますが、殿下は生まれながら強い魔力を持っておられました。そのため、近付ける者もほとんどいませんでした」
「魔力にあてられて、耐性がない人間だと失神してしまうんでしょう?」
「そうです。しかしここ最近は、ある程度は抑えられるまでになっています」
「えっ、そうなの?」
「はい。滅多に失神級の魔力酔いは起こしません。そのことも要因していますが、アグスティーナ嬢は魔法使いも輩出している家系の娘で、どの令嬢よりも耐性があるのです」
家柄もよく、教養もある。
そう続く説明を聞きながら、リリアはふと気付く。
「ああ。それで『彼女こそ相応しい人』とでも言われているわけね」