半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
「身分が高くない? 同じ〝生徒〟なのに、何を言っているのよ」
「あ、いや、まぁ、そういう空気なんですよ」
学院に文句でも言ってやると言わんばかりに、目をつり上げたリリアに気付いて、少年が慌ててそうフォローを入れた。
「そのおかげで、貴族の家から推薦があった者達も、おおっぴらにはされていませんが、学院に通うことが出来ます。俺と彼は、寄付の方で援助頂いて入学したタイプです」
自分と眼鏡の少年を指して、彼がそう言った。
「そういうわけで、恩返しもあって図書委員会として少し労力しているんですが、これから入っている分のを届け忘れていたんです。先輩方もいない中で、しっかり気を引きしめてやらないといけないと話していたのに、最後の最後でやっちまった、という感じです」
彼が軽く肩をすくめてみせる。同じくすっかり忘れていたらしい眼鏡君が、腕に抱えた本をぎゅっとして「お前、開き直るなよ……」と胃がキリキリした表情を浮かべた。
「あ、いや、まぁ、そういう空気なんですよ」
学院に文句でも言ってやると言わんばかりに、目をつり上げたリリアに気付いて、少年が慌ててそうフォローを入れた。
「そのおかげで、貴族の家から推薦があった者達も、おおっぴらにはされていませんが、学院に通うことが出来ます。俺と彼は、寄付の方で援助頂いて入学したタイプです」
自分と眼鏡の少年を指して、彼がそう言った。
「そういうわけで、恩返しもあって図書委員会として少し労力しているんですが、これから入っている分のを届け忘れていたんです。先輩方もいない中で、しっかり気を引きしめてやらないといけないと話していたのに、最後の最後でやっちまった、という感じです」
彼が軽く肩をすくめてみせる。同じくすっかり忘れていたらしい眼鏡君が、腕に抱えた本をぎゅっとして「お前、開き直るなよ……」と胃がキリキリした表情を浮かべた。