半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
二人の少年が、高さの違う目線から互いを見合う。ふと、しっかり者の印象があるノッポの少年が、リリアに目を戻してきて言った。
「何か思うことがあったみたいですが、もしかして婚約者であること、ですか?」
うっ、とリリアは返答に窮した。
どう答えようかと考えていると、すぐに彼がこう続けてきた。
「図星みたいですね。もしかして先輩って、結構顔に出る人なんですかね?」
どうだろう。そう面と向かって言われた記憶はないような、いや、でもよくよく思い返してみれば、あるような……?
眼鏡の少年が、ぎこちなく彼の袖を引っ張った。
「僕は、お前が『いい』と許可された途端、ずかずか言えるところが怖いわ」
「将来大物になるんなら、これくらいの度胸は必要だろう。お前も慣れろ」
「え、マジで高官を目指すのか?」
「当然だろ。俺、小さな貴族の五男だからな。親と兄弟のためにも、ちゃんと自立して立派にやらなきゃならねぇ」
スパッと答えた彼の目が、「ところで」とリリアへ戻る。
「何か思うことがあったみたいですが、もしかして婚約者であること、ですか?」
うっ、とリリアは返答に窮した。
どう答えようかと考えていると、すぐに彼がこう続けてきた。
「図星みたいですね。もしかして先輩って、結構顔に出る人なんですかね?」
どうだろう。そう面と向かって言われた記憶はないような、いや、でもよくよく思い返してみれば、あるような……?
眼鏡の少年が、ぎこちなく彼の袖を引っ張った。
「僕は、お前が『いい』と許可された途端、ずかずか言えるところが怖いわ」
「将来大物になるんなら、これくらいの度胸は必要だろう。お前も慣れろ」
「え、マジで高官を目指すのか?」
「当然だろ。俺、小さな貴族の五男だからな。親と兄弟のためにも、ちゃんと自立して立派にやらなきゃならねぇ」
スパッと答えた彼の目が、「ところで」とリリアへ戻る。