半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
「……『あなたは妻に相応しくない』って……わざわざ手紙を入れられてもね」
学院で、いつもの一番後ろの席に座ったら文句の手紙が。外を歩けばひそひそ話をされ、令嬢達が強気で嫌味ったらしく言ってくるようになった。
結婚を強く意識する令嬢が増えたせいで、とばっちりが、かなりウザい。
十五歳をこえても、サイラスとの関係が凍えているのを知っての上だろう。チャンスとばかりに蹴落としに出られている感じがした。
リリアとサイラスの婚約は、宰相のハイゼン達など一部の人間にしか知らされていない仮のものだ。
十六歳になれば、簡単に解消できるよう婚約が交わされている。
もしくは、魔力酔いを起こすために触れさせられず、令嬢をエスコートできないでいるサイラスの症状が落ち着き、妻にする令嬢を決め次第に解消の運びとなる。
でも令嬢達は、政略結婚としてリリアが第二王子サイラスと結婚する、と信じているのだ。
――妖怪国と繋がりを保つために、と。
学院で、いつもの一番後ろの席に座ったら文句の手紙が。外を歩けばひそひそ話をされ、令嬢達が強気で嫌味ったらしく言ってくるようになった。
結婚を強く意識する令嬢が増えたせいで、とばっちりが、かなりウザい。
十五歳をこえても、サイラスとの関係が凍えているのを知っての上だろう。チャンスとばかりに蹴落としに出られている感じがした。
リリアとサイラスの婚約は、宰相のハイゼン達など一部の人間にしか知らされていない仮のものだ。
十六歳になれば、簡単に解消できるよう婚約が交わされている。
もしくは、魔力酔いを起こすために触れさせられず、令嬢をエスコートできないでいるサイラスの症状が落ち着き、妻にする令嬢を決め次第に解消の運びとなる。
でも令嬢達は、政略結婚としてリリアが第二王子サイラスと結婚する、と信じているのだ。
――妖怪国と繋がりを保つために、と。