<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて








ファッション誌に書かれているメイク法を自室で実践している時だった。


「……?」

メッセージが届いて確認すれば、胡桃からだった。


三村(みむら) 胡桃(くるみ)

可愛らしい名前の彼女だけど、実は国で一番恐れられてる指定暴力団……谷口組の元組長の一人娘である。

元組長は今は刑務所で服役中だ。


胡桃は朔夜の恋人でもあり、薬物依存症と戦いながら日々を過ごしている。

私よりひとつ年上だけど、全然年上という感じはしない。


『バイト終わったんだけど、光希のカフェに行かない?』


そんなメッセージの後に可愛らしい犬のスタンプも一緒に送られてきた。


カフェか。

光希ともしばらく会ってないし、久しぶりに行こうかな。


メイクもちょうどしてたことだし、支度もすぐに整うだろう。

私は『今から行くね』とだけ返して、軽く準備をしてすぐに家を出た。

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