<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて
千尋の言葉を思い出した私は身体が強張ってしまう。
「なずなちゃん、おはよう。今日もよろしくね」
「うん、よろしくね! SEIRAちゃん」
「その子は?」
「あ、私の友達です!」
あの雑誌に写っていた顔がそのままの状態で目の前にいる。
よろしくお願いします、と頭を下げる。
しかし何も返ってこないのが気になって顔をあげた。
「……」
素晴らしい美貌が真剣な顔で私を上から下まで定めるような目つきで見つめてきた。
「えっと……」
思わず戸惑いを示すと、SEIRAがパアッという効果音とともに明るい表情に変わった。
「ねえ! この子いいじゃない!
身長も変わんないし、見た目もバッチリよ!」
そして遠くにいる集団に向けて声を出した。