<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて
目に入ったのは、カメラの前でスタンバイしている人達と、椅子に座って威厳を放つ人。
理解が追いつかないまま、威厳を放つ人が立ち上がって私達の方に向かってきた。
「……」
威厳を放っているのは強面の顔だ。そんな方が私をじろじろ見ている。
何かを定めるような視線。SEIRAと同じく真剣な目をしていた。
「やってみるか」
「え……?」
⁑
☆
「月那ちゃん! お疲れ様ー!」
「初めての割にはよかったわよ!」
スタッフさんの掛け声で雰囲気が和んでいく。
「……」
……私以外、みんなが朗らかだ。
私ただひとりが未だに状況整理が追いつかず、呆然としていた。
私、一体何をされた……?