<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて
気がついたら服を着替えさせられ、
気がついたらカメラの前に立っていた。
それで指示されたポーズをしていって、気がついたら撮影が終わっていた。
「……私、雑誌に載るの……?」
「うん! 表紙じゃないけど夏デートの特集に大きくのるよ〜!」
私は今日、SEIRAの情報収集に来たはずだ。
なぜ、こんなことに……?
「一時はどうなるかと思ってたけど、月那が近くにいてよかったわ」
撮影前にスタッフさんからひと通り事情を聞いた。
モデルのひとりが撮影できなくなったから参加してほしい、と。
だが、プロのモデルの代わりを一般人がやれるわけがない。
そう意義を申し立てる暇もなく、私は撮影に挑んでしまったのだ。
無事に終わったみたいだけど、果たして大丈夫なのか……。