<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて

なずなの可愛さはついに全国にまで通用されるようになったのか。

そう思うと、すごい人と友達になったな、私。


「……月那ちゃんさ」


すると、なずなが口を開いてこう言った。


「何か知ってるの?」

「……!」


もしかして捜査のことで何か勘づいてる?


なずなの反応を伺っていると、

「恵さんと知り合いだからってわざわざ撮影に顔出しに行かないよね……?」

と核心に迫られた。


高校生の頃のなずなは鈍感でピュアって感じだったのに、モデルを始めてからは感性が鋭くなった。

きっと芸能界というの厳しい世界を知って、大人になって、純粋だけじゃいられなくなったのだろう。


成長を垣間見て嬉しく思うが、寂しくもなる。


そんな彼女に変に誤魔化すのはよくないだろう。

誤魔化したとしても通用しない。


「うん、まあね。でもまだ話せない。ごめんね」


なずなは「そっか」と深く尋ねてこなかった。
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