<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて
「あの、SEIRAさん……」
「SEIRAさんって……さん付け嫌いだから、呼び捨てでいいのに」
「いや、さすがに……」
まだそこまで親しくない関係なのに、呼び捨ては抵抗してしまう。
「あの、なんで大学まで来たんですか?」
「月那に用事があったからよ」
「用事……?」
そういえばSEIRAはどうしてなずなに連絡先を尋ねてまで私に電話したんだろう。
……いや、見当はおおよそついてる。
SEIRAが『なんでモデルやらないの?』って聞いた時点でなんとなく予想できるし。
きっと……
「月那をスカウトしに来た。私と同じ、モデルになってもらいたいのよ」
ほらやっぱり……! そう来ると思った!