<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて
「え、SEIRAが直々にオファー……?」
「服部さん、SEIRAともなずなちゃんとも知り合いみたいだし、一体何者……?」
そして周りにどよめきが起きたことで、人前だということを再び思い出す。
早くここから退散した方が良さそうだ。
「SEIRAさん……っ、場所移りましょ! 話、聞きますから!」
「あ、本当に? じゃあ、車の中で話そう〜!」
え、車って……?
そう思った頃には、車の後部座席にSEIRAと横に並んで座っていた。
助手席と運転席にはそれぞれスーツをしっかりと着こなす男性2人がいる。
「SEIRAのマネージャーです。安全運転で行きますので安心してくださいね。隣にいるのが、事務所のスカウトマンです」
「SEIRAから話は聞いています。よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
助手席はクセのある黒髪、運転席はダークブラウンのマッシュヘア。
特徴だけ頭に入れて、バックミラー越しで会釈をした。