<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて
マネージャーはともかくとして、スカウトマンというのは一体……。
モデルとマネージャーはセットでいるのはわかるけど、そこにスカウトマンが混ざっているのはなんか異様だ。
何か用事があるからついでに乗せてもらっているのだろうか。
芸能界にはそこまで詳しくないので、わかりかねる。
「どう? なかなかじゃないかしら?」
するとSEIRAが前の2人に問いかける。
「ああ、たしかに」
スカウトマンの男性はニッと口角を上げた。
その反応を見て、SEIRAは満足気に笑う。
「月那。私と同じ事務所に入らない?」
「……」
今、なんて……。
「私個人でスカウトなんてできないから、秋野さんにスカウトされたっていう体で加入するの。悪くない話でしょう?」
「急にそんなこと言われても……」
「急じゃないわ。だって、言ったでしょう」
SEIRAは膝に頬杖をついて、悪戯が成功したかのようにニヤついた。
「月那をスカウトしに来たって」