<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて
この『ごめん』は、俺に言わないようにしてたってことだ。
──そして、俺の奥底の気持ちまで察したということでもある。
その証拠に、月那は俺の顔を見ないようにそっと俯いた。
俺も月那も20歳になって、大人の仲間入りをした。それで自分の行動に責任を持たなくちゃいけなくなった。
まあ、月那は成人するよりも前から、ちゃんと責任持って動いているけども。
だから今回、月那が俺に伝えようとしなかったのは、理由があったからだって、俺もわかってる。
それでも……
「なんで俺に言わなかった?」
冷静になったとはいえ、その気持ちがなくなったわけじゃない。
「……忙しそうだったから、言えなかった」
「忙しいって……」
それだけ、なんてことはないはずだ。
もっと他にも理由あるだろ。
「わかった。ちゃんと説明するから」
疑わしい目つきを月那に向けると観念したかのように息を吐いた。
「モデルになったのは、もちろん興味があったからだけど、もっと別の理由があるの」