<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて

「バレたらどうするんだよ?」

「大丈夫。パパ……お父さんを説得するわ」

「なんか呼び方気にしてるみたいだけど、無理に変えなくても……」

「ううん、私が気にするの」

「そう」


月那が「うん」と頷く。


……って、まだ本題終わってない。

月那が行動を止める気がないなら、俺の行動もひとつだ。


「月那、俺もついてくから」

「え、でも朔夜は忙しいでしょ……! 大丈夫だから!」

「就活のことなら月那も同じだろ。それに父さんに言われたこと、覚えてない?」


「……なんだっけ」


珍しい。月那がど忘れしてるなんて。

そりゃあ人はど忘れくらいするけど、月那にその言葉は果てしなく似合わない。

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