<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて
「だから朔夜は……」
「巻き込み上等」
「え?」
「月那に協力する」
そう言えば月那は目をパチクリして、フッと吹っ切れたように笑った。
「……ありがとう。朔夜がいなかったら、またひとりで追い込むところだった」
「ほんと、また倒れるぞ」
月夜で活動してる時もそうだった。
夜遅くまで無理して、倒れる。しかも一度だけでなく、何度も。
そんな月那も思うところがあるみたいで、最近自分の限界に達する前に誰かに頼るようになった。
だが幼少期からついた癖は簡単に抜けそうになく、今みたいに突っ走るところもまだ残っているのだけど。
それでも自覚するだけ悪くないほうだ。
「実は結構難航してたんだ」
月那は恥ずかしさを含んだ苦笑いを浮かべて、頬をぽりぽり掻いた。
「モデルやりながらだったから、集まる情報も限られてたの。下手な行動もできないし」
まあ、そうだよな。
月那が変に目立ったら周りに怪しまれるし……なんなら父さんにバレてしまう。