<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて

つまり、浮気だ。


俺は簗瀬ハクを脳裏に浮かべる。


SEIRAのことあんな大事に想ってるのに……。

彼のことを考えると胸が裂かれそうになる。


「……」

「どうしたの、朔夜くん」

「俺、おれ……」


俺は過去にSEIRAと同じことをして、月那と優生を傷つけた。

特に優生は俺と同じくらい……もっといえばそれ以上に胡桃を大切にしていた。


そんな人を裏切ったことがあるのだ。


もう過ぎたことだし、終わった話だけど、やってしまったことは変えられない。


俺がしてきた行動に後悔はないけど、だからといって罪の意識がないわけじゃない。


「……朔夜くんがやったことはたしかに誰かにとったら正しいことじゃなかったかもね」

「……」


拳を強く握る。

わかってる。わかってる。

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