<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて
俺は月那にどう伝えようか迷った。
SEIRAに情が湧いているのは一目瞭然だ。
でも心を鬼にして伝えよう。そもそもそんなことでやられるほど月那はヤワじゃない。
それに月那が知らないといけないことだ。
千尋と別れた俺はそのまま朝まで寝ずに月那が起きるのを待った。
目が冴えて眠れそうになかったのだ。
「朔夜、早いね。おはよう」
「おはよう」
そして早朝に起床した月那に千尋からもらった情報を渡した。
資料を受け取った月那は1ページ1ページ丁寧に目を通す。
「そっか……じゃあ、やることは定まったね」
「ショックじゃないの?」
「全然っていったら嘘になるけど……でも覚悟してた」
その瞳は濁りがない真摯さを帯びていた。