<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて
──やっぱり月那に伝えてよかった。
月那がそうなることを信じてた俺は、そう来なくちゃと口角を上げる。
「SEIRAの逮捕に向けて、お父さんのためにも情報を持ってくわよ」
曇りのない掛け声に俺は「おう」と力強く返事した。
⁑
☆
風呂から上がってスマホを見てると、優生からメッセージが届いてた。
『悪い。いつでもいいから話したい』
なんの話をするのか皆目見当つかない。
そもそも優生が俺に連絡することが滅多にない。あったとしても月那経由で口伝される。
「月那、優生元気にしてる?」
「うん、元気だよ。どうしたの?」
「いや、しばらく会ってないから気になって」
優生に最近何かあったか月那に探りを入れるも、収穫がなかった。
一体どうしたんだろう。
首を傾げながらも週末優生に会いに行くと、開口一番にこう言われた。
「朔夜。もう限界だ」