きみのこと、極甘にいじめたい。

「……ご、ごめん理太」


そういいながら、慌てて離れた。


――ゴホン。と咳払いをしたくなる。


って、ヤバい。ドキドキしてる場合じゃない。


あたしの代わりに理太が頭を打ったみたいで、申し訳なさすぎる。



「痛ぁ……、まぁいいけどさ、」



理太は後頭部を抑えながら、呆れっぽく息を吐いた。



「こんなとこに連れ込むなんて。……素直、どういう趣味してんの?」



ギャー、理太の乱れた首元!


眉根を寄せたセクシーな目つき!


そんな目で……見下ろすのやめて。



――ドクドクドクドク、おちついて、心臓。


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