きみのこと、極甘にいじめたい。
◇
……理太の薄情者め。
わかなもあたしの忠告なんて聞いちゃいなかったみたいで。
のんきでマイペースな似た者同士だよ……。
そんな二人は堂々と渡り廊下のベンチでお昼をとっている。
そして案の定、どこもかしこもざわついてるから……。
そんな中、あたしはあさみとあーやと教室でお弁当を食べている。
「……わかな大丈夫かな」
「「何が?」」
「あの転校生やたら目立つし、わかなが僻まれて嫌がらせされたりしないか心配じゃない?」
「”あの転校生”ってあんたの親戚でしょーが!」
とあーやは気楽に笑っているし、
「僻んだとしても嫌がらせするような過激な女子、いないっしょー!」
って、あさみもあっけらかんと笑ってる。
……やっぱり、あたしが過剰に意識しすぎなのかな。
トラウマといえばトラウマだもんな。だから大げさにとらえているのかも。
「そうだね。大丈夫だよね」
うん、もう心配するの止そう。
と頭を切り替えた瞬間、
「だー! 思い出した、バイトだるい……」
「素直シフト入れすぎでしょ」
「新人さんがことごとく辞めちゃうから……休めないんだよ」
「素直がいじめてんの?」
「そんなわけないでしょ!めちゃくちゃ優しく教えてるのにさ」
手荒れするから辞めます、って去ったギャルとか
何も言わずに飛んでしまった眼鏡くんとか
接客業向いてないと思うんで、と去った大学生とか
「……店長の面接センスがなさすぎるせいだと思うんだよね。あーやは部活あるし……あさみ! うちで働かない!?」
「ぜったい嫌。ぜったいブラック」
「ひどい……」
……理太の薄情者め。
わかなもあたしの忠告なんて聞いちゃいなかったみたいで。
のんきでマイペースな似た者同士だよ……。
そんな二人は堂々と渡り廊下のベンチでお昼をとっている。
そして案の定、どこもかしこもざわついてるから……。
そんな中、あたしはあさみとあーやと教室でお弁当を食べている。
「……わかな大丈夫かな」
「「何が?」」
「あの転校生やたら目立つし、わかなが僻まれて嫌がらせされたりしないか心配じゃない?」
「”あの転校生”ってあんたの親戚でしょーが!」
とあーやは気楽に笑っているし、
「僻んだとしても嫌がらせするような過激な女子、いないっしょー!」
って、あさみもあっけらかんと笑ってる。
……やっぱり、あたしが過剰に意識しすぎなのかな。
トラウマといえばトラウマだもんな。だから大げさにとらえているのかも。
「そうだね。大丈夫だよね」
うん、もう心配するの止そう。
と頭を切り替えた瞬間、
「だー! 思い出した、バイトだるい……」
「素直シフト入れすぎでしょ」
「新人さんがことごとく辞めちゃうから……休めないんだよ」
「素直がいじめてんの?」
「そんなわけないでしょ!めちゃくちゃ優しく教えてるのにさ」
手荒れするから辞めます、って去ったギャルとか
何も言わずに飛んでしまった眼鏡くんとか
接客業向いてないと思うんで、と去った大学生とか
「……店長の面接センスがなさすぎるせいだと思うんだよね。あーやは部活あるし……あさみ! うちで働かない!?」
「ぜったい嫌。ぜったいブラック」
「ひどい……」