きみのこと、極甘にいじめたい。
何度でもやる
理太 SIDE
◇
……なんか、叫びたい気分。
心臓がちょっとうるさいせいかな。
『だって俺、大好きだからね。素直のこと』
平気な顔してよく言えた思う。
まぁ、好きすぎて言っちゃっただけで、他意はないんだけど、
それにしても、こんなに早い段階で告る予定なかった。
でもそれは素直が可愛いのが悪いんであって、俺のせいじゃない。
『生理的に無理なの!』
離れていた3年間で、世界でいちばん言っちゃいけない言葉で振っちゃうような、行儀のよくない素直に成長したみたいだけど。
別にいーけどね。
素直に振られることなんて、痛くも痒くもないし、むしろ楽しみって思っとく。
だって俺は、同居しつつ学校も一緒っていう、24時間分のおいしい時間をもってるからね。
ひねくれた素直を、前みたいにまっすぐに教育しなおしてあげるよ。
久しぶりに会ったクラスメイトに「はじめまして」とか言ってきたり、「学校であたしに話しかけないで!」とか言ってくるような子には、育ててやんないから。
中身はまあ、ひねくれたけど、見た目はほとんどあの頃のままの素直だ。
栗色のふわりとウェーブした柔らかな髪を長く伸ばして。
くりんとした大きな目は愛嬌たっぷりで。
白い肌、赤い頬。童顔なのにがんばろうとしてる薄いメイク。
うん。俺の好みのまま。