きみのこと、極甘にいじめたい。
「ねー、理太くんって彼女いるの⁉︎」
気づけば机の周りを女子が埋め尽くしていてびっくりした。
「彼女はいないよ」
「きゃー、そうなんだ! ね、よかったら今日うちらが学校の中、案内しようか!?」
「いいの?」
「もちろんっ」
転校って二回目なんだけど、こんなふうにあたたかく迎え入れてもらえると、気が楽になる。
俺もしかしてちょっと緊張してたのかも。
ホッとして、思わず笑みがこぼれた。
席についたまま、ここにいる女子たちを見上げる。
「親切な子たちのいるクラスに入れてよかった。……ほんとにありがとね」
「っっっ!!」
なんでみんな苦しそうな顔して押し黙ってるんだろう。レスポンスないのって寂しいよ?
まあいいや、と、
囲む女子達の隙間から見てみると、
素直は仲いい友達と笑ってる。
相変わらず明るいし普通に人気者だと思う。
って、素直、ふつうに男と喋ってるじゃん。
なんで俺だけダメ?
同居黙っておけば、別にしゃべるくらいよくない?
腑に落ちない。
だってそういう特別扱い、求めてないからねー。
遠目に見る素直たちの輪はかなり盛り上がってる。
「じゃあ今日みんなで素直のバイト先行こうぜ!」
「えー来てもいいけど、あたし権力ないから全然サービスとかできないかもよ?」
「そんなの期待していくわけじゃないって! 素直が働いてるとこ想像つかないから見たいんだもん!」
「わかる!俺もみたい」
わっと盛り上がるあの辺を見て、胸の奥がちりちりする。
「……」
俺は立ち上がって、素直のところまで歩みを進めた。
「えっ! 理太くん、どこ行くの!?」
と俺を囲んでいた女子たちが言っているのに、「ごめん、すぐ戻る」と軽く笑って。
いらだちを押し殺した笑みを、素直にあげる。
気づけば机の周りを女子が埋め尽くしていてびっくりした。
「彼女はいないよ」
「きゃー、そうなんだ! ね、よかったら今日うちらが学校の中、案内しようか!?」
「いいの?」
「もちろんっ」
転校って二回目なんだけど、こんなふうにあたたかく迎え入れてもらえると、気が楽になる。
俺もしかしてちょっと緊張してたのかも。
ホッとして、思わず笑みがこぼれた。
席についたまま、ここにいる女子たちを見上げる。
「親切な子たちのいるクラスに入れてよかった。……ほんとにありがとね」
「っっっ!!」
なんでみんな苦しそうな顔して押し黙ってるんだろう。レスポンスないのって寂しいよ?
まあいいや、と、
囲む女子達の隙間から見てみると、
素直は仲いい友達と笑ってる。
相変わらず明るいし普通に人気者だと思う。
って、素直、ふつうに男と喋ってるじゃん。
なんで俺だけダメ?
同居黙っておけば、別にしゃべるくらいよくない?
腑に落ちない。
だってそういう特別扱い、求めてないからねー。
遠目に見る素直たちの輪はかなり盛り上がってる。
「じゃあ今日みんなで素直のバイト先行こうぜ!」
「えー来てもいいけど、あたし権力ないから全然サービスとかできないかもよ?」
「そんなの期待していくわけじゃないって! 素直が働いてるとこ想像つかないから見たいんだもん!」
「わかる!俺もみたい」
わっと盛り上がるあの辺を見て、胸の奥がちりちりする。
「……」
俺は立ち上がって、素直のところまで歩みを進めた。
「えっ! 理太くん、どこ行くの!?」
と俺を囲んでいた女子たちが言っているのに、「ごめん、すぐ戻る」と軽く笑って。
いらだちを押し殺した笑みを、素直にあげる。