きみのこと、極甘にいじめたい。
玄関の屍に殺される
◇
反省する。人の心に入る時は靴くらい脱ご。
そういえば、中学のころも同じようなことあったな。
素直に告られた翌日、俺は素直に……。
あ、思い出したらだめだ。心臓がめった刺しにされたみたいに痛みそう。
「はーーーー……」
このテンションだだ下がりの中、悠太はハイテンションで俺を誘った。
「理太も素直のバイト先いこうぜー!」
遠く離れた席に座る素直が、ぎくりと反応した気がする。
わかってるよ。俺は、素直にとって邪魔なんだろ。
「あーごめん、行きたいんだけど俺、部活見学の予定いれちゃった」
「そっか部活かー。そりゃしかたねーな」
たしかに、女子よりは男子の方が会話もさっぱりと適当だし、人間関係は楽なのかもしんないけど。
素直はすごくたのしそうだけど、たまに嘘つく罪悪感からなのか、窒息するんじゃないかってくらい息苦しそうにするじゃん。
だとしても、ほっとくのが思いやりなんだろうね。
見て見ぬふりして一日の活動を終え、部活見学に行って、その辺をぶらぶらしてから家に帰った。
玄関の鍵を開け、ドアを引く。
すると、