きみのこと、極甘にいじめたい。
きっとお姫様抱っこあたりで起きたんだろうな。


相当眠りが深すぎない限り、普通持ち上げられたら起きるよね。



「あーなんか究極に眠くなってきたなぁ」



そう言って、素直の隣に寝ころんだ。



あとは寝たふり。



釣り糸は垂らしてしまえば、待つだけだからね。



「理太……寝た?」
「おーい」
「理太?」
「寝てる……」



さらりと俺の髪を撫でる手のひら。



「……あたしも、本当は一緒に居たいよ。そばにいたいって言ってくれたの、嬉しかったよ」



そんなこと言われるとは思ってなかった。



単純に嬉しくて、めちゃくちゃ心臓が高鳴っている真っ最中に、



「でも超迷惑だから、わかってね?」



この女……。


頬がひくつく。


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