アメリカで誘拐された時の脱出方法！

「あった！」

あたしの手に固いレバーの感触が当たる。あたしはそのレバーを思い切り引っ張った。その刹那、トランクが勢いよく開く。そこには夜空が見えていた。

周りを見るとアルフレッドはいない。どうやら人が全くいないスーパーの駐車場のようだ。

「今のうちに！」

あたしは必死に車から離れる。人が全くいないから、アルフレッドに再び捕まったら助からない。あたしは恐怖で震える足を力任せに動かしていた。

「誰か！！誰かいませんか！？」

泣きそうになり、何度も転びそうになる。駐車場から出てあたしは人がいないか探して走り続けた。そしてついに夜道を歩いているスーツ姿の男性を見つける。その時の安心と嬉しさは言葉に表せないほどだった。

「助けてください！！警察を呼んで！！」

あたしは男性の腕を掴み、その場に泣き崩れる。両手を縛られた女性が急に腕を掴んだことに相手はしばらく驚いていたけど、しばらくすると「君、行方不明の……」と言ってくれた。