お隣さんは裏アリ王子
「それにしても、2年生になったね。クラス、また一緒がいいな」


「そうね。あとは、うるさい男子がいないといいわ」


去年、紗里奈は不機嫌なことが多かった。


それもそのはず、入学したてで紗里奈の性格を知らない人は軒並み告白して、振られてた。


よく言えば元気、悪く言えばうるさい男子にいろんな噂を流されて、今では解けたものの一時期の誤解は、ひどいものだった。


多分、紗里奈にとってトラウマだと思う。


「そうだね。あっ、もうクラス貼り出されてない?」


「ほんとだ。急ごう」


少し走ると、貼り出されたクラス名簿を見た。


「あっ、ねえ同じクラス!」


嬉しくて、紗里奈に抱きつくとぎゅっと抱きしめ返してくれた。
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