お隣さんは裏アリ王子
「やっぱり学校一緒なんだね。どこかで見たことあると思った」


そう言って微笑んだ、笑顔と声はやっぱり何か違和感がある。


「私もどこかで聞いたことある名前だなって思ってました。水瀬君、よろしくお願いします」


「別に敬語じゃなくていいよ。よろしくね、佐倉さん」


「あ、うん。よろしくね」


そう言ったけど、やっぱり彼はどこか無理してるというか、素じゃないというか。


話してて、変な感じがする。


「圭!今年もよろしくな」


そう言って駆け寄ってきたのは、茶髪の男の子。


紗里奈の嫌いそうなタイプだ。


「ん、よろしく」


慣れてるのか普通に返した水瀬君にその人はひたすら話しかける。
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