お隣さんは裏アリ王子
そんな光景に圧倒されながら、私は開始まで待つことにした。


始業式、自己紹介、いろんなことがあったけど頭の中は、水瀬君のあの違和感が埋め尽くされてた。


「じゃあ、解散」


もう終わったらしい、私が帰ろうと立ち上がると、たくさんの女の子が押しかけてきた。


「水瀬君!一緒に帰ろー」


「水瀬君と同じクラスなんて、嬉しい!」


私にじゃない、水瀬君に。


うわあ、本人めっちゃ困ってるよ。


「水瀬圭、すごい人気ね」


「紗里奈。すごいね」


「まあ、いいや。帰ろ」


私と紗里奈はひと足先に教室を出た。


「ねえ、水瀬君って本当にあんな性格かな?」
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