お隣さんは裏アリ王子
「え?」


珍しく紗里奈が目を見開いて驚いてる。


「紗里奈が好き。小さい頃から、ずっと。だから、付き合ってください」


如月君が真っ直ぐに紗里奈を見つめてる。


「彼氏と別れたの、2ヶ月前のことだよ?」


「別に、気にしない」


「軽い女だって、思わない?」


「思うわけない。俺は、まだ元彼のこと好きでも付き合ってほしいと思う」


その言葉は、紗里奈を泣かせるには十分だったみたい。


「私も助けてくれる斗真が、いつも元気をくれる斗真が、好き」


紗里奈の涙声の言葉に如月君は、嬉しそうに笑う。


「だから、お願いします」


笑った紗里奈の顔は、今までで1番、可愛かった。


そして、幸せそうだった。
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