お隣さんは裏アリ王子
「ヒューヒュー!」


「お似合いだよ!」


そんな声がお客さんから飛ぶ。


完全に2人の世界に入っていた紗里奈と如月君は顔を赤らめた。


「斗真のせい」


「えっ、俺?」


変わらない2人に私も笑顔になる。


水瀬君もほっとしたように2人を見ていら。


「水瀬君、もしかして如月君の気持ち、知ってたの?」


「ああ。ずっと、言ってたからな。可愛い幼馴染がいて、ずっと好きだって」


如月君、長年の片想いが実ったんだね。


「俺も、そろそろ覚悟決めるか……」


そんな声が聞こえて来て、振り返る。


「なんの覚悟?」


「わからなくていい」


そう言うと、水瀬君は接客に戻った。


私も接客に戻って、しばらくすると、1人の女の子がやって来た。
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