お隣さんは裏アリ王子
お兄ちゃんのバカ。


「すみません……」


「ははっ。まあ、こんなに可愛い真奈ちゃんを見られたから、許すよ」


お世辞でもこんなこと言われたら、嬉しいな。


「ありがとうございます。では、ご注文がお決まりになりましたら呼んでください」


私は、その場を去った。


「誰?あの人」


戻ると紗里奈が不思議そうに言う。


「お兄ちゃんの友達で私のバイト先の先輩」


「へえ。なんか、年上って感じね」


「大人っぽいよね」


そんな会話をしていると、水瀬君も戻って来たのが見えた。


「そろそろ、シフト終わりね」


「あ、紗里奈ってやっぱり如月君とまわるよね?」


約束、してたけどしょうがない。
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