お隣さんは裏アリ王子
その日、私は少し怯えながらシャワーを出した。


「つめた!」


紗里奈、あなたの予言、当たったよ。


水が、出てきた。


しかもめっちゃ冷たいの。


お風呂が壊れるくらいは別にいい。


最悪、シャワーだけで終わらせられるし。


でも、シャワーは……。


しょうがない、頼るか。


私は、お兄ちゃんに電話をかけた。


でも、出ない。


「もう!いつでも連絡してって言ったのに!」


お兄ちゃんを頼るのは、やめて私はお風呂セットを持って隣へ向かった。


「はい」


インターホンを押すと、昨日と全く同じ声。


「あの、佐倉真奈ですけど……」


そう言うと、すぐにドアが開いた。


「どうしたの?こんな時間に」


「お風呂、貸してください……」
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