お隣さんは裏アリ王子
私のその返事に水瀬君は、笑って観覧車の方は歩き出す。


イルカショーで離れていた手をもう一度繋いだ。


「2名様ですね。よい時間を」


笑顔で店員さんに言われて、お辞儀をして観覧車に乗る。


向かい合って座ると、なんだか緊張する。


「真奈、これ」


突然言われて、水瀬君の顔を見る。


少し、照れてる。


「誕生日、おめでと」


見れば小さな袋。


ブラウンの袋がベージュのリボンで結ばれていて大人っぽい。


「開けてみて」


そう言われたから、リボンをほどくと中から小さな箱が出てきた。


水瀬君の顔を見たら頷いてくれたから、その箱も開けてみる。


中から出てきたのは、ネックレス。


チェーンにハートが通されていて、シンプルで可愛い。
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