お隣さんは裏アリ王子
「可愛い、ありがとう!」


そう言うと、水瀬君は笑った。


意地悪な笑みでもなく、王子様モードの貼り付けたような笑みでもない。


きっと、心からの笑顔。


「付けてあげるから、貸して」


そう言われ、ネックレスを水瀬君に渡すと、後ろを向く。


首をネックレスをかけられて、付けられるのを待つ。


「できた」


ネックレスを髪の下にやったのがわかった。


振り向くとチュッと、おでこにキスされる。


「……ん」


それをはじめに唇に重ねられる。


「……んん」


苦しくなって、水瀬君のジャケットを引っ張る。


すると角度を変えようと唇が離れる。


空気を吸い込もうとして口を開けるとそこに舌が入れられた。
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