お隣さんは裏アリ王子
私も、やらなくちゃ。


正直、疲れでいっぱいの身体を無理やり立ち上がらせる。


それから、なんとかバイト時間を乗り切って、閉店の時間までいた。


「真奈ちゃん、今日はありがとね」


「いえ、パンとかもらっちゃって、むしろこっちがありがとうございます」


「じゃあ、お疲れ様。気をつけて帰るんだよ」


「はい、お疲れ様でした」


「お疲れ様です」


隣の湊さんも挨拶をして2人で裏口から出た。


約束の10時よりも30分くらい早く終わっちゃったから、近くのベンチに腰掛けて水瀬君を待つ。


入れ違いになったら、困るし。


「俺も一緒に待つよ」


「え、いいですよ。遅くなりますし」


「いいから」


押し切られる形で私たちは、一緒に水瀬君を待つことにした。
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