お隣さんは裏アリ王子
申し訳ないから、断りたい。


それに最近、湊さん距離が近い。


顔を近づけられることが多くて、その度にびっくりするから困ってる。


もし、水瀬君がバイト先の女の人と一緒に帰ってて顔近づけられてたら、やだ。


その気持ちがなくても、やだ。


とりあえず水瀬君に遅くなることだけ伝えて接客を始める。


やっぱり、長い時間接客は辛いな。


今日は、いつもよりお客さんがいっぱい入ったから10時を過ぎていた。


水瀬君、どうしてるかな。


もう先にご飯食べてるかも。


いつも、律儀に私がかえってくるの待ってるけど……。


そんなことを考えながら、湊さんと2人で歩く。


今日は、ちゃんと断らなくちゃ。


「あの…‥今日は、大丈夫です」
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