お隣さんは裏アリ王子
そう言うと、水瀬君は優しく笑った。


「真奈、ごめんな。あんなことして。ムカついたんだ、真奈が告白されてて抱きしめられてて」


熱が下がってきてるのか、その言葉は鮮明に聞こえてくる。


「許して、くれるか?」


「うん。水瀬君、大好き。それにね、告白断ってきた」


言いたいことがすぐに出てくるのは、熱でちゃんと考えられてないからかな。


やっぱり、下がってないみたい。


「ああ。OK出してたら困る。あ、毎日飯作ってくれてて、ありがと。うまかった」


ちゃんと、食べててくれてたんだ。


「腹、減っただろ。キッチン借りるな」


そう言われ、頷いたけど、それより驚いた。


でも、水瀬君がご飯を作ってくれるのが嬉しくて、何も言わずに待った。
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