お隣さんは裏アリ王子
どこかに電話してるみたい。


私には、気づいたのかわからないけどこっちを見ない。


そのまま、見ないで……。


「あ、真奈。今管理会社に連絡したら、明日の昼間に業者が直して……って、お前なんでそんな格好なんだよ!」


あ、私の給湯器の電話かけてくれてたんだ。


「……パジャマ、持ってくるの忘れたの。下着も全部」


「はあ?バカじゃねーの?ちょっと待ってろ」


そう言われ、私はその格好のまま立っていた。


「ほら、俺の服。小さめ選んだけど」


「あ、ありがと」


私は脱衣所に戻って渡された服をきた。


小さめって言っても、背の低い私とクラスで1番ってレベルで背の高い水瀬君の服のサイズが合うわけなくて、ズボンは履くのをやめて上のスエットだけにした。
< 21 / 231 >

この作品をシェア

pagetop