お隣さんは裏アリ王子
「……水瀬って、こういうの話したらどうするのかしら」


「えっ、言わないよ?」


紗里奈の呟きに慌てて言う。


「真奈、だいぶヤバい状況ってわかってる?結構ほんとに危ないんだから!」


「でも、直接何かされたわけじゃないから」


水瀬君にこのことを話してどんな反応するかはわかんない。


でも、なんか言いたくない。


「ほんと、人を巻き込むのが嫌いだよね。真奈って」


「だって……」


ちょっと呆れたように言った紗里奈だけどすぐに笑った。


「じゃあ、一つだけ。絶対知らない人についてっちゃダメ」


「それ、小さい子に言ってるみたいだよ」


思わず言うと、真奈は笑った。


「まぁね。お昼ご飯食べよ」
< 42 / 231 >

この作品をシェア

pagetop