お隣さんは裏アリ王子
紗里奈は、笑うことが増えたと思う。


楽しそうな笑顔を最近、よく見るようになった。


やっぱり、幼馴染が戻ってきたからかな。


それとも、彼氏とめちゃくちゃ順調とかかな。


「あれ、今日って真奈バイトだっけ?」


「うん。だから一緒に帰れないや」


「そっか。さっきの忠告絶対守るんだよ」


「はーい」


そして放課後、私はすぐに教室を出てバイト先へと向かった。


場所は、パン屋さん。


中で食べていける場所もあって、結構人気店。


だからこそ、お店も忙しいんだけどね。


「お疲れ様です」


そう言って、裏口から中に入ると店長さんが私に気づいて言ってくれる。


「お、真奈ちゃん。お疲れー」
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