お隣さんは裏アリ王子
「佐倉さん、ちょっといい?」


次の日の放課後、用事がある紗里奈を教室で待っていると私は呼び出された。


間違いなく、先輩。


そして、この前の人たちよりももっと派手な人。


理由は、検討がついてる。


昨日、一緒に帰ったことだと思う。


「みんな、連れてきたよ」


体育館裏、放課後ということもあり、人気もなく薄暗い。


漫画とかでよく出てくる理由がわかる気がする。


「あなた、この写真の人よね?」


私の手首を掴んだまま、彼女はそう言う。


見せられたのは、昨日の私たち。


スーパーの袋を持ってるから多分つけてきてたのは、この人たちなんだろうな。


「……」


答えるのを放棄して、黙って俯く。


「ねえ?水瀬圭ファンクラブあるの知ってるよね?私、そこの会長」
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