毒舌魔王の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】

「あ、嫌がってるわけじゃないの。私が赤ちゃんの頃に父親が事故で亡くなってて、実家を継いだ叔父さんがあたしたちの父親代わりしてくれてたんだ。叔父さん夫婦に子供がいなくて、私と弟を可愛がってくれてて。友達が男子とは言ってあるから、娘の彼氏に妬くようなものだと思……」

……そこまで言って新垣は、口を半開きしたまま顔を紅くさせた。

……何この可愛い生き物。

「そっか」

そこはあえて聞き流すことにした。

新垣にとって俺は友達と認識されているようだし、今はそれだけで十分な気がしたから。

それから学校のこととか話しているうちに……

「尚―、入るよー」

「お邪魔しまーす」

……ちっ。邪魔者が二匹も来やがった。

こいつらはまじで毎日来るから、今日もそろそろだろうなあとは思っていたけど。

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