毒舌魔王の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
………。だって女子って面倒くさいし。
「俺ってそんな風に見える?」
特に女子を毛嫌いしている言動とかはしていないはずなんだけど。
「珍しいよ。尚に話しかけたいけど隙がないって言ってる子いるし」
「………」
それは俺に隙がないと言うより、お前らの世話焼いているせいで話しかけられる隙がないって意味じゃねえか?
「友達が増えただけだ。いいことだろ」
「それはまあそうなんだけど……」
もにゃっと言葉を濁す美結。
なんだってんだ。
「うん、ま、いーわ。そろそろ退院の日とか決まった?」
話の切り替えが早い美結に肯く。
「明日先生の診察あるから、それで大体決まると思う」
「よかった~」
「長かった~」
想と美結が同時に口にして、空気が抜けるようにへたりこんだ。
……あ?
「どうしたよ」