毒舌魔王の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「僕を含めて三人の幼馴染なんです。もう一人が男で、玲奈さんの友達はそっちと両片想いしてます」
「へえ。仲良しなんだね」
「まあ……腐れ縁です」
若干照れ隠し入った。
俺らを見て『仲良し』と表現する人は少ない。
大体、『二人の面倒見るの大変だね』って言われる。
「君はいい子だね」
新垣の叔父さんは、軽く首を傾けてふわっと笑った。
あ、新垣とよく似てる……。
「急に失礼したね。退院は決まってるのかい?」
「三日後です」
「それはおめでとう。じゃあ僕より先に退院だね。また玲奈が来るかもしれないけど、よかったら話し相手になってやってくれると嬉しいよ」
「いえ、こちらこそです。ありがとうございます」
新垣の叔父さんは、椅子から立ち上がった。
「じゃあ僕はこれで。あ、玲奈の父代わりとして、玲奈と連絡先の交換くらいは公認するよ?」
「へ?」