独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。



「か、隠してることって……」


「ひよの様子がおかしいことくらいすぐわかるけど」


やっぱり、勘の鋭い瑞月くんにはあっさりバレてしまって。


この表情からして、言うまでぜったい解放してくれなさそう。



「俺が何も気づいてないとか思ってんの?」


瑞月くんの指先が、しっかり1番上まで留まってるブラウスのボタンを外した。


「ネックレス、なくなってんじゃん」

「っ、」


普段は制服から見えないから気づかれてないと思ってたのに。


念のために、ブラウスのボタンをいつもよりきっちりしめてたのに。



「失くしたの?」

「う、うん……。いま、探してる……の」


「どこで失くしたの」


言えない。
月希先輩の家で、取られちゃったなんて。



「えと……」

必死に言い訳をグルグル考えていたら。




「僕に取られたなんて言えないもんね」


廊下の角からそんな声が聞こえて、ドキリと心臓が大きく跳ねた。

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