独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。
ゆっくり目線を声のするへ向ければ……そこにいたのはもちろん━━━月希先輩で。
「ごめんね、たまたま通りかかったら2人の声がしたから声かけちゃって」
なんてバッドタイミング。
というか、来ちゃいけない人が来てしまって変な汗が身体からドバドバ出てくる。
ど、どうしよう……。
瑞月くんは鋭いから、ぜったい何かあったって気づいてる。
そして極め付けは。
「探してるのはこれだよね?」
月希先輩の手に……わたしのネックレス。
このタイミングで見せてくるって、悪意しか感じないよ……。
「……なんでアンタが持ってるんですか?」
「さあ、どうしてだと思う?」
2人の空気バチバチ。
わたしが入る隙はなさそうで。
「陽依ちゃんが僕の家に来たから」
「……」
こんなかたちでバレるなんて。
月希先輩もわざと瑞月くんに見せつけて、家に行ったことを言うなんて。