独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。



「ほんとはネックレスを返す条件として陽依ちゃんからキスしてほしかったんだけどね。断られたから僕があずかってるわけ」


いま瑞月くんには、どういう経緯で月希先輩の家に行って、ネックレス取られちゃったか話せてないから。


これじゃ、わたしが何も考えずにホイホイついていっただけってとらえられちゃう。


すぐに瑞月くんにワケを話そうとしたら。



「……それ、返してもらえません?」

落ち着いた声で瑞月くんが言った。


「だから、それは陽依ちゃんが……」


「いいから……返せって言ってんだよ」


先輩相手だっていうのに、瑞月くんが本気で怒ってるのがわかる。

今にも殴りかかっちゃいそうなくらい。



「どうやら本気で怒らせちゃったみたいだね。これ以上煽ると危なそうだね」


そう言うと、ネックレスが瑞月くんの手に渡った。

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