独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。



力がグタッと抜けて、されるがまま。


どこに連れて行かれるのかと思ったら、またキスがたくさん降ってきて。


わたしをお姫様抱っこしたまま、器用にキスしてくるせいで意識がぜんぶそっちに集中しちゃう。


ギュッと目を閉じてる間も、唇に触れてる熱は広がっていくばかり。



耳元で襖が開くような音がして、それを気にしてられたのは一瞬。


ゆっくり身体が下に降ろされたのがわかる。

手をつくと、ふわっとしたやわらかい感触。


ゆっくり瑞月くんがわたしのほうに体重をかけて、その間も唇は離してくれない。


「んぅ……もう、くるし……っ」


キスの甘い毒が身体全身に回ってるみたいで。

息が少しあがって、悲しくもないのに涙までジワッとたまる。


身体が倒されて、真上に覆い被さってる瑞月くん。


その直後、キスが止まった。

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