独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。
ぼんやりと、その頃の記憶が浮かんでくるけど。
あんまりはっきりとは思い出せない。
この話を始めたと同時に、瑞月くんの横顔がほんの少しだけ崩れた。
何か言いたそうだけど、言えないような。
しいていうなら、不安と、どうしようもないような表情をしてた。
「……思い返してみたら俺なんも約束守れてない」
「約束……?」
わたしと瑞月くんとの間で、何かそんな約束なんてしてたっけ…?
「……ひよのこと、いちばん近くで守ってなきゃいけないのは俺なのに」
ほんとに急にどうしたんだろう?
昔を思い出し始めたら、瑞月くんがどんどん悲しそうな顔をしていくから。
「ひよのそばにいたいのに」
まるで、そばにいちゃいけないみたいな言い方するから、どう反応したらいいのかわかんない。
ただ、瑞月くんがそばにいたいと思ってくれてるのは
幼なじみとして…?
それともそれ以上…?